中学校入学式で使える歓迎スピーチ例文集！生徒会長・在校生代表・先生向けフル原稿付き

春の訪れとともに迎える入学式。新しい仲間との出会いに胸を弾ませる日ですが、「スピーチ、どう話したらいいんだろう？」と悩む人も多いはずです。

この記事では、中学校の入学式で使える歓迎スピーチの例文を立場別に紹介します。

生徒会長として全校を代表する挨拶、在校生代表としての心温まるメッセージ、そして教員の立場からの励ましの言葉まで、どの立場でもすぐに使えるフルバージョン原稿を掲載。

さらに、話し方のコツや春に使える季節のフレーズもまとめています。

初めてスピーチを担当する方も、もう一度自分の言葉で伝えたい方も、このガイドを読めば安心です。

あなたの言葉で、新入生の心をやさしく包み込む“最高のスピーチ”を届けましょう。

中学校の入学式で使える歓迎スピーチとは？

この章では、「歓迎スピーチって何を話せばいいの？」という疑問にお答えします。

入学式のスピーチには、ただ言葉を並べるだけでなく、新入生に安心と期待を届ける役割があります。

ここでは、その基本的な目的や、心に残るスピーチにするためのポイントを紹介していきます。

歓迎スピーチの目的と役割を理解しよう

入学式でのスピーチは、単なる挨拶ではありません。

これから学校生活をスタートさせる新入生に、「この学校で過ごすのが楽しみだな」と思ってもらうことが大切です。

そのためには、温かく、前向きな言葉を選ぶことがポイントです。

目的	伝える内容
歓迎	新入生を心から迎える気持ちを伝える
安心	「大丈夫」「ここは楽しい場所」と感じてもらう
期待	これからの学校生活に希望を持てるようにする

聞き手（新入生・保護者）に響く3つのポイント

スピーチは「自分が伝えたいこと」よりも、「聞く人がどう感じるか」を意識することが大事です。

次の3つを意識して話してみましょう。

• 難しい言葉を使わず、やさしい表現で話す
• 自分の体験談を交えて親しみやすくする
• 「一緒に頑張ろう」と共感を伝える

たとえば、「私も最初は緊張していたけれど、今は毎日が楽しいです」といった一言を入れるだけで、ぐっと距離が縮まります。

話し方で印象を変えるコツ

同じ内容でも、話し方で印象は大きく変わります。

笑顔で、ゆっくり、はっきり話すことを意識しましょう。

また、会場全体を見渡すように目線を動かすと、聞き手との一体感が生まれます。

話し方のコツ	効果
ゆっくり話す	聞き取りやすく、落ち着いた印象になる
目線を動かす	全員に話しかけているように見える
表情を意識する	温かさが伝わりやすくなる

歓迎スピーチは「言葉」よりも「気持ち」が大切です。

心を込めた一言が、新入生にとって忘れられないメッセージになります。

歓迎スピーチの基本構成と作り方

この章では、スピーチの全体構成や作り方の流れを分かりやすく解説します。

「どんな順番で話したらいいの？」「どのくらいの長さがいいの？」という疑問をスッキリ解消します。

誰でも簡単に感動的なスピーチが作れる“黄金パターン”を紹介していきましょう。

導入・本編・締めくくりの黄金パターン

スピーチには、聞く人を引き込むための流れがあります。

この3つを意識すれば、自然とまとまりのあるスピーチになります。

構成	内容
導入	季節の挨拶と歓迎の言葉（春らしい雰囲気を出す）
本編	学校の魅力・自分の体験談・新入生へのメッセージ
締めくくり	これからの期待や励ましの言葉

たとえば、こんな流れが自然です。

導入：「今日は春の光があたたかく、新しい季節の始まりを感じます。」

本編：「中学校では勉強や行事など、楽しい経験がたくさん待っています。」

締め：「一緒にすばらしい学校生活を作っていきましょう。」

このように、「始まり→共感→応援」という構成を意識すると、スピーチに一貫性が生まれます。

長さとテンポの目安（3〜5分構成）

入学式のスピーチは、長すぎても短すぎても聞き手の集中が途切れてしまいます。

おすすめは3〜5分程度です。

目安としては、原稿用紙3〜4枚（600〜800字ほど）がちょうど良いでしょう。

話す時間	構成の目安
1分	簡単な挨拶のみ（短いイベント向け）
3分	導入＋学校の紹介＋締め（生徒会長・代表挨拶に最適）
5分	導入＋本編2パート＋締め（先生・校長向け）

ポイントは「1分＝約200文字」です。

時間配分を意識して話すと、テンポよく聞きやすいスピーチになります。

緊張せず自然に話すための練習法

人前で話すのが苦手でも、少しの準備で自信を持てます。

次のステップを試してみてください。

• 鏡の前で口の動きを確認しながら練習する
• スマートフォンで録音して、自分の声を聞いてみる
• ゆっくり深呼吸してから話し始める

また、話す位置や姿勢も大切です。

立つときは背筋を伸ばし、視線を前に向けるだけで堂々とした印象になります。

練習のポイント	目的
鏡の前で練習	表情と姿勢を確認できる
録音して聞く	話すテンポを調整できる
深呼吸する	緊張をやわらげ、声を安定させる

練習のときに「ここで区切ろう」「ここで笑顔を見せよう」と自分なりのメモを入れておくと、本番でも落ち着いて話せます。

スピーチは“うまく話す”より“心をこめる”ことが大切です。

生徒会長向け 歓迎スピーチ例文集【フルバージョン付き】

この章では、生徒会長として入学式で話す際に使えるスピーチの具体例を紹介します。

「何を話したらいいか分からない」「感動的にまとめたい」という人のために、すぐに使えるフルバージョン例文を3種類用意しました。

テーマや長さに応じて、自分に合ったスタイルを選んでください。

① 学校の伝統と活動を伝えるスピーチ（約600字／3分）

形式：伝統・学校紹介型

学校の歴史や生徒会活動を紹介しながら、新入生を温かく迎える構成です。

特徴	ポイント
伝統重視	学校の理念や校訓を中心に語る
語り口	落ち着いたトーンで誠実さを伝える

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

生徒会長の〇〇です。

私たち〇〇中学校は、創立〇〇周年を迎える歴史ある学校です。

これまで多くの先輩方が築いてきた伝統を大切にしながら、日々の学校生活を充実させています。

私がこの学校で感じている魅力は、「一人ひとりの個性を尊重し合える環境」です。

勉強や部活動、行事など、どんな場面でも互いを認め合う空気があります。

特に生徒会では、「みんなが笑顔で過ごせる学校づくり」を目標に、行事の企画や美化活動などを行っています。

最初は不安なこともあるかもしれませんが、私たち先輩が全力でサポートします。

これから一緒に過ごす日々が、皆さんにとってかけがえのない時間になりますように。

共に新しい一歩を踏み出していきましょう。

② 新入生の不安を和らげる温かいスピーチ（約550字／ややカジュアル）

形式：共感・応援型

新入生と同じ気持ちを共有しながら、前向きな気持ちに導くスタイルです。

特徴	ポイント
親しみ重視	語りかけるように話す
文体	平易で感情のこもった言葉を選ぶ

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

生徒会長の〇〇です。

私も1年前の今日、皆さんと同じように緊張しながらこの会場に座っていました。

「中学校ってどんなところだろう？」と少し不安でしたが、先輩や先生方の温かさにすぐに安心できました。

授業や行事、部活動など、毎日の中でたくさんの出会いがあります。

その中で少しずつ、自分の好きなことや得意なことを見つけていけると思います。

うまくいかない日があっても大丈夫。

この学校には、支えてくれる仲間と先生がたくさんいます。

これから始まる新しい生活を、焦らず自分のペースで楽しんでください。

私たち先輩一同、皆さんを心から応援しています。

③ 短め3分スピーチのテンプレート（約400字）

形式：時短・式典向け

式の進行上、時間が限られているときに使えるシンプルな構成です。

構成	内容
導入	季節の挨拶＋お祝いの言葉
本編	学校の紹介や期待を伝える
締め	新入生への励ましの言葉

―――以下、全文例文―――

春の光があたたかく感じられる今日、〇〇名の新入生の皆さんをお迎えできることをうれしく思います。

生徒会長の〇〇です。

これから始まる中学校生活には、楽しいことがたくさん待っています。

勉強や部活動、行事を通して、自分を大きく成長させるチャンスがたくさんあります。

困ったときは、どうか一人で悩まず、先輩や先生を頼ってください。

私たち生徒会も、皆さんが笑顔で過ごせるように全力でサポートします。

一緒に新しい学校生活を楽しみましょう。

どのスピーチも「温かさ」と「前向きさ」が共通点です。

形式にこだわるより、心を込めて話すことが一番のポイントです。

在校生代表向け 歓迎スピーチ例文集【感動・共感型】

この章では、在校生代表として新入生を迎えるスピーチの例文を紹介します。

「どうすれば心に残る言葉を伝えられるの？」という人のために、感動と共感を生む構成を重視した実践的なスピーチをまとめました。

すぐに使えるフルバージョン例文も3タイプ掲載しています。

① 学校行事をテーマにしたスピーチ（約600字）

形式：行事紹介＋挑戦メッセージ型

在校生ならではのリアルな経験を交えながら、新入生に学校生活の楽しさを伝えるスピーチです。

特徴	話すポイント
活気重視	行事の雰囲気やチームワークを描く
感情表現	「楽しかった」「成長できた」など実体験を入れる

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

在校生代表の〇〇です。

私たち〇〇中学校では、1年を通してたくさんの行事があります。

中でも体育祭や文化祭は、クラスの絆を深める大切なイベントです。

私も最初は人前で発表するのが苦手でしたが、クラスのみんなと協力して取り組むうちに、自信を持てるようになりました。

その経験が、今の自分を作ってくれたと思います。

行事を通じて、みんなの個性が光り、笑顔があふれる瞬間がたくさんあります。

ぜひ、勇気を出していろんなことに挑戦してみてください。

きっと、自分の中に新しい発見があるはずです。

私たち在校生一同、皆さんと一緒に過ごせる日々を楽しみにしています。

② 部活動をテーマにしたスピーチ（約550字）

形式：活動紹介＋体験談型

部活動を通じた成長や出会いをテーマに、新入生へ前向きなメッセージを伝える構成です。

特徴	ポイント
仲間意識	「一緒にがんばる」姿勢を強調
感情の共有	入部当初の不安や喜びを語る

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

在校生代表の〇〇です。

中学校生活の楽しみの一つが、部活動です。

運動部も文化部も、それぞれに魅力があり、仲間と目標を持って活動することで多くの学びがあります。

私自身、最初は緊張しながら部活動に参加しましたが、先輩方が優しく声をかけてくださり、すぐに馴染むことができました。

練習を重ねる中で、仲間と支え合う大切さを知り、少しずつ成長できたと感じています。

皆さんも、自分の興味のあることに思いきって挑戦してみてください。

そこから生まれる出会いが、きっと中学校生活をより楽しいものにしてくれます。

これから一緒に活動できることを楽しみにしています。

③ 学習と友情をテーマにしたスピーチ（約600字）

形式：まじめ・落ち着き型

学びや友情など、学校生活全体を優しく包み込むようなトーンでまとめる構成です。

特徴	ポイント
安心感	新入生が落ち着いて聞けるやさしい語り口
内容	勉強・人間関係・協力をテーマに構成

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

在校生代表の〇〇です。

中学校生活では、新しい教科や先生との出会いがあります。

最初は分からないことも多いかもしれませんが、安心してください。

先生方や先輩が、いつでも皆さんをサポートします。

勉強の中で「分かった！」という瞬間は、自分に自信をくれる大切な時間です。

また、クラスや部活動で出会う友達との時間は、何よりの宝物になります。

協力し合いながら、時には助け合いながら過ごす毎日は、きっと皆さんを大きく成長させてくれるでしょう。

どうか、この学校での時間を大切に、一歩一歩前へ進んでください。

私たち在校生も、皆さんのこれからを心から応援しています。

在校生スピーチの鍵は「共感」と「寄り添い」です。

自分の体験を混ぜることで、聞き手に安心感と親しみを届けられます。

教員向け 歓迎スピーチ例文集【担任・学年主任・校長別】

この章では、教員の先生方が入学式で使えるスピーチ例文を、立場別に紹介します。

新入生だけでなく、保護者にも安心感を与えるような言葉選びを心がけるのがポイントです。

信頼・温かさ・前向きさを感じる言葉で、学校全体の印象をより良くしていきましょう。

① 担任の先生の挨拶例文（約600字）

形式：親しみと信頼を重視したスピーチ

クラス担任として初めて新入生の前に立つ先生向けのスピーチです。

特徴	ポイント
柔らかい語り口	生徒の緊張をほぐすような優しい表現
内容	学年生活への期待と支援の約束を伝える

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、そして保護者の皆さま、ご入学おめでとうございます。

本日から〇年〇組の担任を務めます、〇〇です。

今日から皆さんの中学校生活がスタートします。

新しい環境に緊張している人もいるかもしれませんね。

でも、安心してください。

このクラスは、笑顔と思いやりにあふれた、あたたかい場所にしていきたいと思っています。

授業では、みんなで考え、協力し合いながら学ぶ時間を大切にしていきます。

分からないことや困ったことがあったら、遠慮なく声をかけてください。

私たち教員一同、全力でサポートしていきます。

これからの1年間が、皆さんにとって成長と発見の多い毎日になるよう、共に歩んでいきましょう。

② 学年主任・教頭先生のスピーチ例文（約700字）

形式：まとめ役・見守り型

学年全体を統括する立場として、保護者にも安心感を与える落ち着いたスピーチです。

特徴	ポイント
落ち着いた口調	「信頼」と「期待」を丁寧に伝える
話す内容	学校全体の教育方針を踏まえた言葉にする

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、保護者の皆さま、本日はご入学おめでとうございます。

私は学年主任の〇〇です。

新しい環境に少し緊張している人もいるかもしれませんが、この学校には皆さんを支える多くの仲間と先生がいます。

これから始まる中学校生活では、たくさんの学びと経験が待っています。

勉強はもちろん、部活動や学校行事を通じて、協力することの大切さを感じてほしいと思います。

私たち教員は、皆さんが安心して学校生活を送れるよう、しっかりと見守っていきます。

そして、保護者の皆さまにもご理解とご協力をお願い申し上げます。

新入生の皆さんが、自分の可能性を信じ、自信を持って毎日を過ごせるよう応援しています。

どうぞこれからの3年間を、笑顔と成長に満ちたものにしていきましょう。

③ 校長先生の入学式挨拶フルスクリプト（約800字）

形式：式典スピーチの正式文体

式全体の雰囲気をまとめ、学校の理念と教育方針を伝えるスピーチです。

特徴	ポイント
格式重視	式典にふさわしい丁寧な言葉づかい
内容	学校の理念と未来へのメッセージを盛り込む

―――以下、全文例文―――

新入生の皆さん、そして保護者の皆さま、本日はご入学おめでとうございます。

本校教職員一同、皆さんをお迎えできるこの日を心からうれしく思っています。

桜が咲き誇るこの季節に、新しい出会いと学びの時を迎えられたことを、心よりお祝い申し上げます。

本校は、「思いやり」「挑戦」「つながり」を大切にする学校です。

この3つの言葉には、人を大切にし、自ら考え、協力して成長するという思いが込められています。

新入生の皆さんには、この理念を胸に、さまざまな活動を通して多くのことを学んでほしいと思います。

新しい環境では戸惑うこともあるかもしれません。

しかし、それは成長の第一歩です。

周りの人と助け合いながら、自分らしい歩みを続けてください。

私たち教職員は、皆さんの可能性を信じ、全力で支えていきます。

今日から始まる学校生活が、希望と笑顔にあふれるものであることを願っています。

教員スピーチの基本は「安心・信頼・励まし」です。

丁寧な言葉遣いで、生徒と保護者の心に寄り添うような内容を心がけましょう。

春に使える！スピーチで映える季節のフレーズ集

この章では、入学式のスピーチをより印象的にするための季節の言葉と締めの一文を紹介します。

「春」「桜」「新しい出発」といった言葉を上手に使うと、聞き手の心に残るスピーチになります。

ここで紹介するフレーズは、どの立場のスピーチにもそのまま使えます。

桜・春風・出会いをテーマにした冒頭フレーズ集

スピーチの始まりは、季節感を大切にすると自然な流れになります。

以下の表は、冒頭で使える春のフレーズ例です。

テーマ	フレーズ例
桜	「満開の桜が新しい季節の訪れを告げています。」
春風	「やわらかな春風が心地よく吹き抜ける今日という日に…」
出会い	「今日の出会いが、これからの大切な一歩となりますように。」
光	「春の日差しのように、明るい笑顔が広がる日々を願っています。」

これらの表現を使うと、スピーチ全体が温かくやわらかな印象になります。

締めの言葉に使える感動フレーズ10選

スピーチの最後は、聞き手の心に残る一言で締めくくりましょう。

以下のようなフレーズを使うと、自然に感動的な終わり方になります。

タイプ	おすすめフレーズ
励まし	「これから始まる日々が、皆さんにとって素晴らしい学びの時間になりますように。」
感謝	「この瞬間を共に迎えられたことに、心から感謝しています。」
希望	「新しい出発を胸に、一歩ずつ前に進んでいきましょう。」
未来	「今日の笑顔が、これからの未来につながっていくことを願っています。」
友情	「これから出会う仲間たちと、素敵な時間を重ねてください。」
成長	「ここからの学びが、皆さんの成長の糧となりますように。」
学校生活	「この学校で過ごす毎日が、皆さんの心に温かい思い出として残りますように。」
挑戦	「新しいことに挑戦する気持ちを大切に、毎日を楽しんでください。」
絆	「人とのつながりを大切にしながら、充実した学校生活を送ってください。」
感動	「今日という日が、皆さんの人生の新しいスタートラインになりますように。」

これらの言葉はどれも、シンプルで誠実な印象を与えます。

スピーチの締めに一文添えるだけで、全体の完成度が一気に上がります。

春の自然をイメージした一文集

春らしさを演出したいときに使える一文をまとめました。

モチーフ	一文例
桜	「桜の花びらのように、一人ひとりの笑顔が咲きますように。」
空	「青く澄んだ空の下、新しい夢に向かって歩み出しましょう。」
風	「春風のようにやわらかな気持ちで、毎日を大切に過ごしてください。」
陽光	「光に包まれたこの季節のように、皆さんの未来も明るく輝きますように。」

自然の表現は感情をやさしく伝える力があります。

スピーチ全体の印象をやわらげたいときに、ぜひ活用してみてください。

スピーチをより魅力的にするアレンジテクニック

ここでは、同じ原稿でも「話し方」や「表現の工夫」で印象を大きく変える方法を紹介します。

スピーチの内容が整っていても、伝え方が単調だと印象が弱くなってしまいます。

少しの工夫で、聞き手の心をぐっと惹きつけることができます。

自分の体験談を入れる方法

スピーチに「自分の体験」を入れると、一気にリアルで親しみやすい印象になります。

たとえば「去年の入学式では私も緊張していました」のように、自分の過去を少しだけ共有するだけで、聞き手の共感を得られます。

工夫のポイント	具体例
過去→今→未来の流れ	「最初は不安だったけど、仲間と一緒に乗り越えました。」
感情の変化を入れる	「緊張していた私が、今では人前で話すのが楽しくなりました。」
小さなエピソードを1つだけ	「文化祭での準備を通じて、協力の大切さを感じました。」

“自分の言葉”で話すことが、最も聞き手の心に響きます。

無理に立派な話をしようとせず、自分の感じたことをそのまま伝えるのがポイントです。

笑顔と声のトーンで伝えるコツ

スピーチでは、内容だけでなく表情や声のトーンも大切です。

明るく話すだけで、聞き手が受け取る印象が大きく変わります。

ポイント	効果
笑顔を意識する	会場全体がやわらかい雰囲気になる
声の高さを少し上げる	明るく自信のある印象を与える
ゆっくり話す	聞く人が安心して内容を理解できる

また、文の区切りで軽くうなずくと、自然なリズムが生まれます。

「間（ま）」を取ることも大切です。

少し沈黙を入れることで、聞き手に考える時間が生まれ、言葉がより深く伝わります。

聞き手とのつながりを感じさせる言葉選び

スピーチの目的は「一方的に話すこと」ではなく、聞いている人と気持ちを共有することです。

そのために、相手を意識した表現を使うと自然に距離が縮まります。

表現の例	意図
「皆さんもきっと同じ気持ちですよね」	共感を誘う
「これから一緒にがんばりましょう」	仲間意識を作る
「私たちが支えます」	安心感を与える

聞き手と“対話している”ように話すと、式全体の雰囲気がぐっと温かくなります。

スピーチは、内容 × 話し方 × 気持ちの3つで完成します。

上手に話すことよりも、「伝わる話し方」を意識することが大切です。

一つひとつの言葉に心を込めて、新入生に歓迎の気持ちを届けましょう。

まとめ｜伝わるスピーチは“心のこもった言葉”から

これまで紹介してきたように、入学式の歓迎スピーチにはさまざまな形があります。

生徒会長としての言葉、在校生代表としての想い、教員としての励まし──どの立場であっても、共通して大切なのは「心をこめて伝えること」です。

完璧な文章を読もうとするよりも、自分の声で語るように話すことで、言葉に力が生まれます。

少しの緊張も、新入生を思う気持ちの表れです。

その温かさが、会場全体に安心と希望を届けるのです。

ポイント	まとめのメッセージ
言葉選び	難しい表現よりも、やさしくて伝わりやすい言葉を
構成	導入・本編・締めを意識して、自然な流れを作る
話し方	ゆっくり、丁寧に、一人ひとりに語りかけるように

スピーチは、「言葉を届ける時間」であると同時に、「気持ちを共有する時間」です。

新入生も、保護者も、先生方も、その瞬間を通じて新しいスタートを迎えます。

ぜひ今日のこの機会を、“心で話すスピーチ”の第一歩にしてください。

その言葉が、誰かの勇気や笑顔につながるはずです。

スピーチは「上手に話すこと」よりも「想いを伝えること」。

それを意識するだけで、きっとあなたの言葉は誰かの心に残ります。